奈落の底

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【雑記】ロックの視点で楽しむウルトラマン -後編-

前編では1990年代まで書いたので、後編では2000年代以降の作品について書きます。

 

ウルトラマンネクサス』(2004~2005)は、新たなウルトラマンを模索して従来から大きく路線変更したものの視聴率が奮わず3クールに短縮される憂き目に遭ってしまった作品です。

一部には根強いファンがいたり、現在では再評価もされつつあるという点にも何となくロックを感じます。

主題歌もそれまでのウルトラシリーズのものとは異なり、一般アーティストによるタイアップとなっています。

OP主題歌を担当したdoaB'zでサポートベーシストを務めていた事もある徳永暁人のバンドです。

ネクサスの前日譚である映画『ULTRAMAN』(2004)では、 B'zの松本孝弘が音楽監修を務めており、主題歌も彼のソロプロジェクトTMGが担当しています。

 

英雄 / doa

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ネクサスの次作である『ウルトラマンマックス』(2005~2006)ではネクサスの反動から原点回帰が図られ全体的に自由で明るい作風となっているのですが、なんと高橋ヨシロウ率いるACTIONが出演している回があります。

音楽を題材にしている第12話「超音速の追撃」にバッドスキャナーズなる架空のロックバンドとして出演しています。

また、この回に登場する怪獣の名前は超音速怪獣ヘイレンというのですが、元ネタはもちろんVAN HALENです。

 

ミュージシャンが出演した作品という点では、BREAKERZDAIGOが主役を務めている映画『ウルトラマンサーガ』(2012)も忘れてはならないでしょう。

 

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ウルトラマンダイナ』で曲提供を行った高見沢俊彦は元々ウルトラマン好きを公言していましたが、ダイナ以外ではウルトラシリーズへの曲提供はしばらく行われていませんでした。

しかし、ダイナで主役を演じたつるの剛士が数年前におバカタレントとして有名になった事でダイナや「君だけを守りたい」にも注目が集まるとともに再評価が起こったりした事もあってか、現在放送されている『ウルトラマン列伝(新ウルトラマン列伝)』(2011~)では多くの主題歌に関わっています。

 

ULTRA STEEL / Takamiy

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Legend of Galaxy ~銀河の覇者 / Takamiy with 宮野真守

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Final Wars! / THE ALFEE

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英雄の詩 / THE ALFEE

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ちなみに、「英雄の詩」のジャケットは往年の東宝特撮映画のポスターをイメージさせる、好きな人には堪らないデザインになっております。

 

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『新ウルトラマン列伝』内で現在放送中の最新作『ウルトラマンX』も一応紹介しておくと、ウルトラマンの名前がXというだけでなく、変身する事をユナイトと呼び、変身完了時に変身アイテムからUNITEDという音声が流れるなど、ヴィジュアル系やジャパメタが好きな人であれば一瞬「おっ?」と思うような単語が出てきます。

惜しむらくは変身時の掛け声が「エーーーーックス!!」ではなく「エックスーーーー!!」な事でしょうか。

 

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ウルトラマンXの必殺技、ザナディウム光線のポーズ

 

<おまけ>

最後にウルトラシリーズをはじめとした円谷プロ作品の主題歌等のカバーアルバムを2つ紹介しておきます。

 

1つ目は、ANIMETALの『ANIMETAL MARATHON III ~円谷プロ編~』。

アニメタルの魅力の一つでもある有名なメタル曲のパロディが少なく、また原曲がメタルアレンジとはあまり相性が良くないような感じもあり、アニメタルのメドレーアルバムの中では正直地味な印象を与えるアルバムではありますが、『緊急指令10-4・10-10』『恐竜探険隊ボーンフリー』『恐竜大戦争アイゼンボーグ』『恐竜戦隊コセイドン』といったかなりマニアックな作品の主題歌までカバーされている点は特撮ファン的には要チェックです。

余談ですが、TOKYO MXで『プロレスの星 アステカイザー』が再放送された際にMXの番組紹介HPの関連商品のページでなぜかこのアルバムが紹介されていました。

 

アニメタルが流行った時に雨後の筍の如くいくつも出てきた「アニ○○○」や「○○メタル」という二番煎じ企画の中に「ウルトラマンメタル」というものもありましたが、これについては特筆すべき事は特にありません。)

 

ウルトラマンレオ / ANIMETAL

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2つ目は、『ROCK THE ULTRAMAN』。

2006年のウルトラシリーズ40周年を記念して企画されたトリビュートアルバムで、『ウルトラセブン』で性に目覚めた大槻ケンヂ特撮や、特撮好きでも知られる増子直純怒髪天などが参加しています。

 

マイティジャックの歌 / 特撮

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 おわり(昭和ウルトラシリーズにありがちな投げっ放しの適当な締め)